Public Law Practice Association.

平成29年9月 公法研究会・実務公法学会判例研究会

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  平成29年9月 公法研究会・実務公法学会判例研究会
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公法研究会及び実務公法学会 9月判例研究会を
下記日程で開催致しますので、ご案内申し上げます。

日時:(Day1)平成29年9月25日(月)11:20~17:00
    (Day2)平成29年9月26日(火)10:30~17:20
場:時事通信社 7階 会議室
住所:東京都中央区銀座5丁目15−8

会場アクセス

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[概要]

ラグビーワールドカップ2019、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を控え、関係省庁、自治体の治安対策への取り組みが始まっています。わが国は地震や津波、火山噴火、台風等の自然災害が多く、国際テロも予断を許さない情勢です。訪日外国人が毎年増え、大会期間中も多数の来訪が予想されており、外国人を含めた人々の安全・安心確保に関係機関が、関係機関が一丸となって対策を進めることが喫緊の課題です。本セミナーは、各省庁幹部の方から、政府の危機管理対策を御説明いただき、外国人を含む多数傷病者事案(MCI)を想定し、在京大使館、関係省庁、地方自治体、関係団体等の専門家に、事態への備えと今後の連携を議論していただく予定です。


◇プログラム [言語] 日本語

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Day1:9月25日(月)11時20分~17時00分 東アジアの安全保障・危機管理・テロ対策 (爆発物・化学剤・放射性物質テロ対策) 11:20 演題:東アジアの安全保障 講師:菅沼 光弘 (すがぬま みつひろ) 氏    元公安調査庁調査第二部長(国際情勢分析担当)    アジア社会経済開発協力会 アウトライン: 昨今の北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイルの発射や中国の軍制改革に伴う海空軍力の近代化、中距離核ミサイル戦力の増強は、わが国の安全保障に直接影響する脅威となっている。だが、われわれは北朝鮮ミサイルの本当のねらいや中国軍制改革の実態について、どれ程の正確な情報を持っているであろうか。国家の安全保障政策、あるいは危機管理についても、何よりも重要なことは、事前の正確な情報の入手であることは言うまでもない。今日、わが国にとって、最も必要なことは東アジアの安全保障環境に関する正確な情報を収集、分析できる総合的な新情報機関の設立ではないのか。 12:00(休憩) 13:00 演題:危機管理の要訣について 講師:古市 達郎 (ふるいち たつろう) 氏 (一社)日本安全保障・危機管理学会 副理事長    金沢工業大学産学連携室危機管理研究室教授 元公安調査庁近畿公安調査局長 アウトライン: 近年、我が国でも、国の安全保障や国家・企業・個人レベルでの危機管理の重要性に関する認識・議論がかなり高まりつつあるようであるが、欧米等の危機管理先進国と比較すると全てのレベルで大きく立ち遅れている。相変わらず連日のように、新聞紙上等で、危機管理の不備・不手際・失敗等が原因の事例が多く報道されていることがその証左である。今後益々各種の危機要因の増幅が予想される今の時代にあって、このように危機管理に脆弱な日本社会をいかに強靱な社会に変えていくか、様々な課題について解説する。 13:45(休憩) 14:00 演題:最近の爆発物テロとその対策について 講師:中村 順 (なかむら じゅん) 氏    元警察庁科学警察研究所 法科学第二部長    (公財)総合安全工学研究所 事業部長 アウトライン: ボストン、パリ、ブリュッセル、ニューヨーク、宇都宮、マンチェスター、バルセロナ(アルカナー)などの西側先進国で相次いで手製爆発物使用事件が起こっており、テロの脅威が高まっている。欧米先進国で起こる爆発物テロについてその傾向と特徴について説明し、日本で同様な爆発物事件の発生やそのおそれがみられることを紹介する。また、爆発物テロを未然に防ぐことや、実際に爆発した際の被害を軽くするために取られている規制と対策について、たとえば、手製爆薬の原料規制、爆発物探知、多重防護など具体的な例をあげ、爆発物テロ対策について紹介する。 14:30 演題:化学剤テロ対策について 講師:岩城 征昭 (いわき まさあき) 氏     (帝国繊維株式会社顧問、元自衛隊化学学校長) アウトライン: 1 正しく恐れる〜化学テロ脅威の趨勢と米欧のテロシナリオ例 (1) 化学兵器(化学剤)とは化学物質が係わる最近の事件、事故 (2) 米欧における化学テロシナリオとその背景 (3) 温故知新〜「化学剤テロの視点からもう一度オウム事件を振り返る」 (4) 中東では何が起こっているのか 2 監視・検知・防護・除染・指揮統制という区分原理 (1) 正しく恐れることが被害を局限できる〜監視・検知 (2) 必要な防護は目的によって異なる〜防護 (3) 誰のための除染か〜How clean is 'Clean'? (4) 救護・治療について一言 (5) COP? ICS? Incident Command? 〜一般常識 3 化学剤テロ対策はどの方向に (1) あの日と今を比較する〜進化した部分、足りない部分 (2) 今後の進むべき方向性〜私見 15:00 演題:放射線、放射性物質テロ対策    ー 放射線の検出、放射性物質の探知などテロの未然防止について 講師:土屋 兼一 (つちや けんいち) 氏     (警察庁科学警察研究所物理研究室) アウトライン: 近年、テロの脅威はNBC(核物質、生物剤、化学剤)からCBRNEへと拡大している。Eは爆発物、そしてRは放射線である。核物質及びその他の放射性物質を用いたRテロの形態は、日本においてどのようなものが想定されるか総括する。一方、従来のテロ対策における放射線検知は、その場の放射線強度(空間線量率)、個人の被ばく線量、汚染検査が主であったが、最近では、核種同定(線源の種類を決定)や放射線可視化(線源の場所を特定)が容易に行える資機材も増えている。最新の技術を生かしてテロ現場で何ができるのか、そして放射線テロを未然に防止する方法について、科学警察研究所での取り組みを交えながら紹介する。 15:30 演題:放射線、放射性物質テロが起こった時の救急救命活動について 講師:富永 隆子 (とみなが たかこ) 氏     (放射線医学総合研究所被ばく医療センター) アウトライン: 放射線、放射性物質が使用されたテロでは、外部被ばく、内部被ばく、体表面汚染の被害を被る。いずれの対応も医学的あるいは救急医療の観点では、緊急性は高くないが、爆発によって放射性物質が散布されるテロ、いわゆる汚い爆弾(Dirty bomb)が使用されて爆傷を合併している場合や、化学剤と併用された場合などは、放射性物質以外の原因物質への緊急性の高い対応が求められる。あるいは、高線量被ばくの被害者が多数発生すると、治療の優先順位等を医療機関では判断する必要がある。本講義では、放射線テロ災害発生時の被ばくあるいは汚染への対応と治療について、基本的な事項を解説する。 16:00(休憩) 16:15 パネルディスカッション  テーマ  :CBRNEテロとその対策・対応に関する正しい知識の普及について 司会・総括:中村 順 氏 パネリスト:岩城 征昭 氏・土屋 兼一 氏・富永 隆子 氏(五十音順) アウトライン: CBRNEテロ対策はわが国でも行われているが、危機管理者、ファーストレスポンダー、関係機関との知識の共有及び、一般市民に対する知識の普及はそれぞれで格差がみられる。専門家からみた問題点と対処について議論する。 17:00(終了)
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Day2:9月26日(火)10時30分~17時20分
パリ協定を巡る気候変動政策・パリ協定に対応する持続可能な企業戦略
交通災害(交通事故調査の現状・交通事故防止普及啓発活動・
自動運転をめぐる警察庁の取り組み・高速道路の防災対策と危機管理)

10:30
演題:パリ協定を巡る気候変動政策の動向
講師:木野 修宏 (きの のぶひろ) 氏
     環境省地球環境局総務課低炭素社会推進室長
アウトライン:
パリ協定が歴史的な採択から1年を待たずに昨年11月に発効する一方、米国のトランプ政権が協定からの脱退を本年6月に表明するなど、気候変動は近年の国際的な主要イシューの一つとなっている。我が国は、こうした動きにぶれること無く、パリ協定の下、国際約束に基づく削減目標を達成し、低炭素型・脱炭素型の発展をめざすこととしている。また、すでに顕在化しつつある気候変動の影響に対して、適応策の強化にも取り組みつつある。今回は、このような背景の下、G7サミットをはじめとする国際的な議論の状況、ビジネス界を含む国際的な脱炭素化に向けた潮流、最近の気候変動に関する政策動向等について概要を紹介する。

11:15
演題:パリ協定に対応する持続可能な企業戦略
   ~国際的理解と日本流解釈の乖離解消~
講師:安井 至 (やすい いたる) 氏
   (一社)公共ネットワーク機構理事 (一社)持続性推進機構理事長
アウトライン:
パリ協定の採択は、21世紀における環境対応として、人類史に残るほどの重大なイベントであったと思う。しかしながら、日本人にとって、容易に理解できるものなのか、と問われれば、実は、もっとも苦手なジャンルに属するものだと答えざるを得ない。その理由は、パリ協定の序文にあるように、協定全体を支配している思想が、「気候正義」だからである。日本人にとってこの手の「正義」は、なぜ苦手なのか、という謎の解明をまず行う。続いて、一部の日本企業がすでに陥っている現状を考察したとき、グローバル企業にとって、あるいは、2050年以降にも存続を目指す企業にとって、どのような対応を取ることが有利かつ必須なのか、といった考察を行う。そして、時間の許す限り、2050年に向けて必要となるイノベーションの姿を予想したい。

12:00(休憩)

13:00
開会挨拶 野田 健 (のだ たけし) 
     (一社)公共ネットワーク機構会長
     (一財)全日本交通安全協会理事長

13:15
演題:最近の交通事故調査の現状(仮)
講師:木内 透(きうち とおる)氏 
   (公財)交通事故総合分析センター 主任研究員
アウトライン:
平成4年に、我国唯一の交通事故調査分析機関として設立された、交通事故総合分析センターは、本年設立25周年を迎えた。交通事故統合データベース(マクロ)と交通事故例調査(ミクロ)は、交通事故の防止と交通事故による被害の軽減に資することを目的として分析センターが実施する人・道・車の三位一体の総合的な調査研究の両輪であり、それらの充実強化は、昨年立案された第10次交通安全基本計画にも謳われている。本講演 では、昨年6月に新たに本部に開設された東京事故調査事務所に焦点を当てて、最近の交通事故例調査への取組について紹介する。

13:45(休憩)

14:00
演題:交通事故防止への取り組み
講師:長嶋 良 (ながしま りょう)氏 
   (一財)全日本交通安全協会 事務局長

14:30
演題:交通事故防止普及啓発活動について
講師:小泉 俊夫 (こいずみ としお)氏  
   (一社)日本反射材普及協会 理事長

15:00(休憩)

15:20
演題:自動運転をめぐる最近の動向と警察庁の取組について
講師:佐野  裕子 (さの ゆうこ) 氏
   警察庁長官官房参事官(高度道路交通政策担当)
アウトライン:
自動運転は、我が国の将来において交通事故の削減や緩和に寄与すると考えられる 技術であり、警察としても、その進展を支援する観点から取組を進めている。本講演 では、自動運転をめぐる国内外の最近の動向を踏まえつつ、自動運転に関する警察庁 の取組について説明させていただく。

16:20(休憩)

16:30
演題:高速道路の防災対応と危機管理の強化
講師:樽井 敏治 (たるい としはる)氏 
   東日本高速道路株式会社 管理事業本部
   防災・危機管理チーム チームリーダー
アウトライン:
東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)は、関東以北から北海道までの高速道路3,871kmを「安全」・「安心」・「快適」・「便利」な高速道路空間としてお客さまにお届けするため様々な対応を行っているとともに、「緊急時・災害時には、命の道として、救助・復旧・復興のためにしっかりとお役にたつこと」も大きな使命であることから、地震、豪雨、豪雪、強風、火山噴火など自然災害に対応するための各種道路観測機器を設置して24時間365日常時監視を行い適時的確な防災対応を行っている。また、東日本大震災の経験を踏まえ「災害対策強化3ヶ年プログラム」を計画して危機管理の強化を図ってきていることから、その対応等について紹介させていただく。

17:20(終了)

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[会費](事前登録制)当日受付でお支払い下さい。

実務公法学会会員・公共ネット会員・自治体職員・議員
・研究者・機管理セミナー共催・後援団体役員:【無料】
士業会員、危機管理セミナー後援団体会員【2,000円(各日)】

一般 (企業)【5,000円(各日)】


[資料について]

ご講演資料は参加お申し込みの方へ事前にメールで送信します。
お手数ですがプリントアウトされまして当日御持参下さい。
会場で資料配布は致しませんので、予めご了承ください。

※悪天候や感染症の流行等で、参加者に危険を及ぼす恐れがあると主催者が判断した場合、セミナーの開催を中止する場合がございます。その際は、前日の夕方までに公共ネットHP及びメールにてお知らせします。

※参加者による 講演中の動画撮影、写真撮影、録音及び会議室内での飲食は全てご遠慮いただいております。

※本セミナーはビデオ録画致します。平成30年2月初旬、時事通信社ウェブサイトからリンク、セミナー映像発信します。

※この定例会は、第二東京弁護士会の継続研修として1単位が認められます。

以上

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